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コールセンターを支援する商品データベースの構築方法|製造業のCS応答品質を上げる仕組み

コールセンターを支援する商品データベースの構築方法を解説する記事のカバー画像

 

目次
  • 製造業コールセンターが抱える「型番不明」の壁
  • 一般的なFAQシステムやCRMでカバーできない理由
  • オペレーターが本当に欲しい3種類の情報
  • CSを支援する商品データベースの5要件
  • 構築の段階的アプローチ(既存Excelからの立ち上げ)
  • コールセンター支援基盤としてのERAVIDAS活用例
  • まとめ

 

製造業のコールセンターでは、お客様からの「この型番の後継機種は?」「この部品はうちの旧機種にも使えますか?」といった問い合わせに、オペレーターが即座に答えられない場面が日常的に起きています。FAQシステムを入れてもカバーできるのは定型的な質問だけ。CRMには対応履歴が残っているものの、商品スペックや互換性までは引けない──。本記事では、オペレーターが「即座に正しい商品情報」を出せるよう支援する、製造業に特化した商品データベースの構築方法を解説します。

製造業コールセンターが抱える「型番不明」の壁

製造業のCS現場には、他業界のコールセンターとは違う固有の難しさがあります。最も大きな壁が「型番不明問題」です。

お客様が正確な型番を覚えていない

「20年前に買った装置の部品が欲しい」「銘板が剥がれていて読めない」「導入時の担当者がもう退職している」──。コールセンターに入る問い合わせの多くは、お客様自身が型番を特定できていない状態から始まります。型番が分からないまま、お客様の説明だけを頼りに商品を特定するスキルが、オペレーターに求められます。

1件の問い合わせに10分以上かかる

型番の絞り込みのために、オペレーターは複数のExcel・PDFカタログ・社内システムを往復します。仕様、寸法、用途、年式などをお客様にヒアリングしながら検索を繰り返し、ようやく該当機種にたどり着く頃には、1件あたりの応答時間が10分を超えるのも珍しくありません。応答時間が長いと、後続の電話が滞留し、放棄呼率が上がります。

オペレーターによって解決率がバラつく

ベテランは過去の経験から「この症状ならこの機種」と当たりをつけられますが、新人や異動者は同じ問い合わせを解決できないまま、ベテランへエスカレーションするしかありません。チーム全体での一次解決率は、属人スキルに大きく依存している状態が常態化しています。

誤った商品情報を案内してしまうリスク

急いで答えようとして古いカタログを参照してしまい、すでに廃番になった部品をお客様に案内してしまう。互換性のないオプションを「使えます」と言ってしまう。こうした誤回答は、後でクレーム・返品・信用失墜につながる、CS業務最大のリスクです。

一般的なFAQシステムやCRMでカバーできない理由

多くの企業はコールセンターの効率化のためにFAQシステムやCRMを導入しています。しかし、これらだけでは製造業の「型番不明」問題は解決しません。理由は次の3点です。

理由1. FAQは「定型質問」しかカバーできない

FAQシステムは「よくある質問」と「その回答文」をペアで管理する仕組みです。製造業の問い合わせは、商品の組み合わせや使用条件によって回答が変わる「準個別案件」が大半を占めるため、FAQ化できる質問は全体の2〜3割にとどまります。残りの問い合わせには、商品マスタを直接引く力が必要です。

理由2. CRMは「対応履歴」を残せても「商品スペック」は引けない

CRMが管理しているのは顧客情報・案件情報・応対履歴です。過去にこの顧客が何を問い合わせたかは追えますが、「この型番のスペック・互換機種・後継品」を即座に引く機能は通常持っていません。商品マスタは別システムにあるため、オペレーターは結局CRMと商品データベースの2画面を行き来することになります。

理由3. 検索機能が「単一キーワード一致」止まり

多くの社内検索や文書管理システムは、テキスト一致のキーワード検索しか提供しません。「材質SUS304で耐圧10MPa以上の継手」「A-100シリーズに適合するスペアパーツ」のような構造化されたスペック条件で絞り込む検索ができないため、オペレーターはヒットした候補を手作業で精査する必要があります。これが応答時間を押し上げる最大の要因です。

オペレーターが本当に欲しい3種類の情報

製造業のコールセンターでオペレーターを支援するには、3種類の情報を即座に引ける環境を作る必要があります。

情報1. 型番特定のためのスペック逆引き

お客様の説明(「黒いケースで、配管接続が左右にあって、3年くらい前に買った」)から、該当しうる型番を絞り込める仕組み。色、形状、サイズ、年式、用途といった属性での絞り込み検索が必要です。完全な型番が分からなくても、属性の組み合わせで候補を数件まで絞れる検索が、応答時間短縮の最大の鍵になります。

情報2. 互換性・後継機種・スペアパーツ情報

「この旧機種の後継は?」「このオプションは新機種にも付きますか?」「このフィルターの予備部品は何番?」──。互換性情報は、製造業のCS問い合わせで最も多く、最も間違いやすいトピックです。商品マスタに互換関係・親子関係(本体↔スペアパーツ・オプション)が紐付いていることが必須です。

情報3. 過去の対応履歴と紐づいた商品情報

同じ顧客からの再問い合わせ、同じ症状の対応事例、過去のクレーム情報──。CRM側の対応履歴と、商品マスタの最新スペックが連動して引ける状態が理想です。CRMだけ・商品DBだけでは引けない、横串の情報こそが、ベテラン並みの応対品質を生み出します。

CSを支援する商品データベースの5要件

コールセンターを支援する商品データベースには、汎用的なナレッジツールとは異なる、5つの要件があります。

要件1. スペック逆引き検索ができる

型番が分からなくても、属性(材質・サイズ・年式・用途)の組み合わせで候補を絞り込めるファセット検索が標準搭載されていること。オペレーターが3〜4回のクリックで候補を10件以下に絞り込める検索UIが理想です。

要件2. 互換性・親子関係を表現できるデータモデル

本体機種とスペアパーツ、旧機種と後継機種、本体とオプションといった商品間の関係を、データとして持てる構造であること。1つの型番を見たら、関連する部品・後継品・互換機種が即座に表示される画面構成が必要です。

要件3. 廃番・改訂情報がリアルタイムで反映される

商品マスタの更新が、オペレーターの参照画面に即座に反映される仕組みであること。マスタは品質保証部門などが一元管理し、オペレーターは常に最新の正本を参照する。古いExcelをコピーして使うような運用は排除します。

要件4. CRMや対応履歴システムと連携できる

商品マスタとCRMが連携し、ある型番に対する過去の対応履歴・クレーム傾向・FAQ候補がワンクリックで参照できること。複数システムを行き来する手間を減らすことが、応答時間短縮の本丸です。

要件5. オペレーター向け表示の最適化ができる

顧客向けカタログと、オペレーター向け参照画面では、必要な情報が異なります。社内向けには原価情報・在庫情報・廃番情報・社内メモなどを含めて表示し、顧客向けには公開可能な情報のみ表示する──というように、同じマスタから表示出し分けができる設計が必要です。

構築の段階的アプローチ(既存Excelからの立ち上げ)

コールセンター向け商品データベースは、いきなり完璧なものを目指す必要はありません。既存のExcelマスタから段階的に立ち上げるのが、最も現実的で速いアプローチです。

STEP 1. 「最も問い合わせの多い商品群」から始める

全商品をいきなり整備するのではなく、問い合わせ件数の多い上位2〜3割の商品群を最初の対象にします。CTI・CRMの履歴を分析すれば、どの商品にどれだけ問い合わせが集中しているかは見えてきます。ここを先に整備するだけで、コールセンター全体の応答時間が大きく短縮されます。

STEP 2. 既存のExcelマスタをそのまま取り込む

新しいデータ項目を一から設計し始めると、議論だけで半年が過ぎてしまいます。既存Excelに「足りない属性」を後で追加する前提で、まずは現状のマスタをそのまま取り込みます。検索可能な状態で動かしながら整えていくほうが、結果的に速く立ち上がります。

STEP 3. オペレーター向け参照画面を先に作る

顧客向けWebカタログから始めるとデータ品質や法務確認に時間がかかります。まずは社内オペレーター向けに参照画面を提供し、運用しながらデータ精度を上げる。データが信頼できるレベルに達してから、外部公開を検討するのが安全です。

STEP 4. CRM連携・CTI連携は運用が安定してから

商品データベースの運用が回り始めてから、CRMやCTIとのシステム連携に進みます。最初から大がかりな統合を目指すと、要件定義だけで導入が止まってしまうリスクが高くなります。

STEP 5. オペレーターのフィードバックをマスタに反映する

オペレーターが「お客様によく聞かれる属性」「答えに困った商品」を継続的に拾い上げ、マスタに追記していく運用ループを作ります。現場の知見がマスタに集約されることで、データベースが「使える」状態に育っていきます。

コールセンター支援基盤としてのERAVIDAS活用例

あかがねが提供するERAVIDAS(エラビダス)は、製造業の複雑・大量な商品情報を社内・社外で活用するためのPIM製品です。コールセンター・サービスセンターの支援基盤としても活用できるよう、CS現場で必要な機能を標準搭載しています。

本記事で挙げた5要件をすべて満たす設計です。

  • スペック逆引き検索 ── 材質・サイズ・年式・用途などの属性でファセット絞り込みが可能
  • 互換性・親子関係のデータモデル ── 本体↔スペアパーツ・旧機種↔後継品の関係を商品マスタで表現
  • 廃番・改訂のリアルタイム反映 ── マスタ更新が即座に参照画面に反映、Excel運用で自社更新可能
  • 表示の出し分け ── Kuroco連携により、オペレーター向け表示と顧客向け表示を出し分け可能
  • 外部システム連携 ── CRM・CTI等とのAPI連携で対応履歴と商品マスタを横断参照

具体的な活用シーンは、用途ページからご覧いただけます。

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まとめ

製造業のコールセンターを支援する商品データベースのポイントは以下の通りです。

  • 製造業CSの問い合わせは「型番不明」から始まることが多く、応答時間・解決率・誤回答リスクの3点で課題が発生しやすい
  • FAQシステムやCRMだけでは、構造化スペックでの逆引き検索・互換性参照といったCS固有のニーズに対応できない
  • オペレーターが本当に欲しいのは「型番特定」「互換性・後継機種」「対応履歴と紐づく商品情報」の3種類
  • 商品データベースには「スペック逆引き」「互換性データモデル」「リアルタイム反映」「CRM連携」「表示出し分け」の5要件が必要
  • 構築は問い合わせの多い商品群から、既存Excelをそのまま活かす形で段階的に進めるのが現実的

「コールセンターの応答時間を短縮したい」「型番不明の問い合わせを素早く解決したい」「FAQやCRMだけでは対応しきれない問い合わせを減らしたい」という方は、ぜひERAVIDASの資料をダウンロードしてご検討ください。無料相談では、貴社のCS現場の状況に合わせた段階的な進め方をご提案します。

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